コラム
2021年06月08日
歯の固定 歯周病治療
宇都宮の歯医者 山之内です。
歯周病治療の一つに、暫間固定というものがあります。
外傷や顎の骨の喪失により、歯牙の動揺が認められるときに行う治療です。
歯周外科の一つである、骨移植材を使用した際に歯の動揺の変化を調べた論文があります。
結果から言うと、術前に歯の固定を行い骨移植材を使用すると、
術後の歯の揺れが著しく改善するという結果が出ました。
考えると当然かと思われます。
インプラントでも、骨移植材を使用する際は、外圧を極力避けるようにします。
もしくは、埋めたインプラントが骨にしっかり固定されていることが前提になります。
骨を移植した部位が、動揺していると補填材が固くなる前に漏出してしまうのではないでしょうか?
だからと言って、歯が揺れているから固定するのは間違っています。
治療により効果があれば、固定することには意味があります。
しかし、固定すると磨きにくくなったり、歯周病が進行していても気が付きにくかったりするので
気を付けてください。
固定は歯周病治療の一つです。
揺れているからほかの歯につなげて固定すればいいわけではありません。
安易に行うとほかの問題ない歯まで悪くなってしまうかもしれませんよ。
今回は、固定について書きました。
上記のイラストは、固定の仕方です。
部位や条件によって固定の方法は異なります。
その他に、歯周病と力についた内容があるので興味がある方は見てくださいね。